九州看護福祉大学を正常化する会
職員有志が理事・評議員に送った要請書
はじめに
ご承知のとおり、九州看護福祉大学は私立大学ではありますが公共の高等教育機関として地域の方々のお力添えにより設立され、教育基本法、学校教育法及び私立学校法に則り運営されています。私立学校法には、理事の職責について「理事は学校法人の最高意思決定機関としての理事会を組織し、学校法人の業務を決し、理事の職務の執行を監督すること(同法第36条2項)」さらに、「理事は、職務を行うに当り、特に、法令及び寄附行為を尊重し、学校法人のために忠実にその職務を行わなければならない(忠実義務 同法第40条の2) 」と明記されています。また、諮問機関である評議員会の責務については「評議員会は、学校法人の運営が法令や寄附行為に基づき適正に行われているかを監視し、学校法人の業務、財政の状況、役員(理事及び監事の他、理事長、常務理事等の役職者)に対し的確な意見を述べ、若しくは役員の諮問に答えることによって、学校法人の運営に公共の意思を反映させる(公共性の担保とチェック)とともに、学校法人を機動的かつ安定的に運営できるようにすること」と記されています。

本学の現状をみたとき、果たして学校教育法や上記の私立学校法の精神に則った学園運営・大学運営がなされているか、また、学園の職員が大学人としての誇りを持ち、教育研究や学生サービスのために協働できる環境改善が進んでいるか、大いに疑問と言わざるを得ません。以下、本学がこのような状況に陥った原因について、見解を述べさせて頂きます。

本学園の常務理事・高木義紀氏は、2007(平成19)年12月から現在、2019(平成31、令和元)年、に至るまで12年間もの長きにわたり、本学園で唯一人の常勤理事として在職し続け、財務と人事等、学園(大学)の運営面における実権を握り、事実上の統治者(本学園理事長は非常勤)として陰で権力をふるっています。高木常務理事の学園運営は、周りの者(理事らも含め)への十分な説明がないまま、表面上は(理事会等の)手続きを踏んだかのように見せつつ巧妙に学園の規則等を改変していくなど、その狡賢い手腕は相当なものと言えます。また、学内で同氏を批判する者に対しては、常務理事の立場を最大限に利用し強権的に財務や人事面での嫌がらせを行い封じ込めていきます。そのため、多くの職員たちは落胆し、口を噤み、さらには高木氏による長期学園支配の弊害が本学園を腐敗させ学園の発展を阻害していくのではないかと危惧しています。

このような現状を憂慮し、我々は高木義紀氏に対し、これまで幾度か高木義紀氏が常務理事として果たすべきアカウンタビリティ(説明責任)の実施を強く申し入れてきました。なぜなら、そうすることで、本学のガバナンス(統治)機能を正常化できると考えたからです。しかし、残念ながら現時点まで高木氏は一切の申し入れを拒み、常務理事としての説明責任を果たそうとしていません。このような同氏の姿勢は職務上極めて無責任かつ異常であり、看過できません。

以下に、3つの観点から高木義紀氏に関わる問題点を指摘させて頂きます。
1. 高木義紀氏の不正在職疑惑に対する説明責任の欠如と脅迫的対応
高木義紀氏には、本来の定年を過ぎても在職していたという不正在職疑惑が認められます。これ(不正在職)が事実であるならば、同氏は給与の不正取得に該当します。また、仮に同氏が「こうした指摘は事実ではない」と主張するのであれば、全職員に対して疑惑に対する説明責任を果たすことで、当人の名誉回復を図ることが期待されます。
しかし、この間、不正在職疑惑に対する高木義紀氏本人は、2019(令和元)年11月29日現在、一切合理的な説明を行っていません。唯一の説明は、2019(平成31)年3月26日の第6回理事会および第4回評議員会での藤本事務局次長よる説明で、その趣旨は「単なる書類上の記載ミス」というものでした。

これが事実であるなら、学園事務局は平成29年12月の理事会において高木義紀理事に関し誤った(偽りの)資料を提供し、そこでの理事改選は誤った資料をもとに実施されたことになります。また、本学園理事に関する誤った通知を長期間に亘り文部科学省に対し行ってきたという重大な過失をしたことになります。しかし、そうした不正資料に関しては、責任者であるはずの法人事務局長を含め職員の誰かが処分を受けたとは聞こえてきません。しかし何より、高木氏本人が説明責任を一切果たさない状況下で、この不正在職問題が「解決した」とは言えず誰も納得していません。これら一連の出来事は、明らかに寄附行為違反であり、コンプライアンス(遵法意識)の欠如と言えます。

これに関連しては、本学の過半数代表者であり、かつ組合執行委員長である檜枝洋記教授と水ア幸一特任教授との間でやり取りされた「不正在職疑惑」に関する資料を同封いたします(資料@〜B)。資料中の時系列的なやり取りをご一読頂ければ分かりますように、高木氏が自らの不正在職疑惑およびその他の重大な懸案事項に対して、公の場で一切の説明責任を果たさず、時には、問題のすり替えによる先送り、および事実上の恫喝も認められます。当然ながら、こうした常務理事の対応は、団体交渉の拒否に相当し明確な労働基準法違反にもなります。常務理事は、その職位にあるまじき不誠実な対応を行い続けているといわざるを得ません。

この不正在職疑惑について、高木義紀氏がどのような主張をしたのか、学内理事はともかく、外部理事の方々は、実情を把握されておられないのではないかと推察しています。

2. 高木義紀氏の財政管理に対する不透明さ
財務管理についても不透明さがみられます。

高木義紀氏は2007(平成19)年12月に常勤理事として着任して以来、法人・大学のお金の管理を、事実上一人で担当してきました。ここで、敢えて「事実上」という表現を組み込んだのは、高木義紀氏以外に財務を担当する理事が認められないからです。たしかに、二塚理事長(常勤、2011年12月まで)が在職中は、お金の出入りを確認できていたのかもしれません。しかし2011(平成23)年12月に森正臣氏が非常勤の理事長として就任してから現在までの8年間は、誰のチェックも受けていない可能性が高いと推察されます。

実際、森理事長は、2014(平成26)年3月の理事会で高木義紀常務理事が自らの給与を改定していたことさえチェックできていませんでした。当然ながら他の理事の方々も把握しない状況で理事会承認されたと推察されます。換言すれば、監査機能は開店休業状態だったわけです。非常勤の理事長とはいえ、それでも理事長が知らない間に、常務理事の給与改定が行われていたという実態は、誰がどう考えても異常というほかはありません。

仮に高木義紀氏が、財務管理に関して一切の問題はなかったと主張するとしても、長期間にわたって資産管理が一人の人間に集中することは、ガバナンスの観点から、間違いなく避けるべき事態です。内部理事および外部理事の方々は、こうした学園内の状態について何ら疑問を抱かれないでしょうか(?)。このような異常な状況を、いつまで放置されるつもりでしょうか(?)。
どうか賢明な対応をお願いいたします。




3. 公益通報の観点から見た高木義紀氏をとりまく諸問題
高木義紀氏に係る諸問題は、既に多くの職員の知るところとなっています。それにも拘らず、多くの職員が学内からの正常化には限界があると感じています。その理由は、学内で問題が生じた場合に訴える公益通報のとりまとめ役が、学内規程で常務理事(高木氏)となっているからです(窓口は総務課)。これでは、仮に高木常務理事やそれに近い人物の不正疑惑を公益通報しても、その通報内容が高木氏本人により握り潰されるのは火を見るよりもあきらかです。そのため、多くの職員は高木氏や同氏に係る人物の不正を発見しても諦めて見過ごすしかなく、その結果、学園内では職員が就労意欲を著しく喪失する、あるいは有能な人材(特に研究者)が外部へ流出するなどの弊害が生じています。本学のように不正疑惑を指摘された者が、公益通報システムにおける事実上の責任者になるようでは、学園のガバナンスが正常に機能するはずがなく、極めて重大な問題です。



■結論
これまでの高木義紀氏の対応(説明責任の欠如や不適切なガバナンス体制の容認)を鑑みれば、到底、高木義紀氏が本学理事としてふさわしくないことは間違いありません。本学園の現理事(12名)の任期は2019(令和元)年12月21日までとなっており、次期改選は目前に迫っております。次期改選においては、これまでの在任期間における言動に―上記のアカウンタビリティやガバナンスの観点から―著しく問題が認められる理事については、皆さまの賢明な判断により、再任されないものと多くの職員たちが堅く信じ、固唾をのんで理事会を見守っています。ご承知のように、改正私立学校法では、「理事・監事が善管注意義務に違反して法人や第三者に損害を与えた場合は損害賠償責任を負う」ことが明文化されました(同法第44条の2、3)。

高木義紀氏のように定年も無く常務理事として長期間在職し、学園運営の私物化を許す体制は、忖度や腐敗を生み出し学園に多くの弊害をもたらします。

理事会として、高木義紀氏の排除に向けて、適切な判断を期待致します。なお、この文章は、「九州看護福祉大学を正常化する会」にも送信し、インターネット上にも公表する予定にしております。本学関係者全員の目に留まること、玉名荒尾玉東地域の住民にも本学の内実がよくわかるようにすることこそが、本学正常化の一助となるものと我々は考えております。


                                  令和元年11月30日




                          学校法人熊本城北学園
                          九州看護福祉大学 
                          職員 有志

    (本文は、職員有志から本会宛に送信されてきた文書をそのまま掲載したものです。)