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「発達障がい者の家族の集い」について
* 発達障害って、最近良く耳にするけど、何?
* 医師から、そうかも?と言われたけど、そうなのかしら?
* 長年投薬治療していますが、改善されません。


わが子も、もしかして?そんな疑問を持たれた親ごさんの集まりです。
その中で、見えて来ることは、「発達障害」は病気ではなく、生まれ持った障害(未発達なため、苦手な部分を多くもつ特性)の為、投薬治療では治らない事を理解しなければならない。
この事を如何に親御さんに受け入れてもらうかが、この家族会の課題でしょう。

成人になってから、この障害と解かった場合、発達障害というベースに、2次疾患としての精神疾患があったり、多様な投薬による副作用からなる疾患が出たりと、更なるややこしさを伴っているのが、成人の方の「発達障害」だと、思います。
この障害は「早期発見」「早期療育」が、発達への近道です。
その為にも、親御さんの 理解が進まれるように、家族同志の支え合いが大事なように思います。
そして、この会が同じ悩みを持つ親の「居場所」に、なれれば良いと思っています。



○日時:2023年10月19日(木) 午後1時〜午後3時半 
○場所:岩崎ビル203号室 家族会事務所
○電話:090-5422-0942(家族会携帯)
    042-649-3460(家族会事務所)

「会報」について
会報”わかくさ”は1回/月発行します、10ページ前後の枚数になりす。
年間購読を希望される方は事務局まで連絡をお願いします。

◎精神障がい者の家族もしくは関係者の方は会員となる事が出来ます。
 年会費5000円です。

講演会やその他の報告は会報に詳しく掲載されているので、会報を読んでください。
会報を見たい人は事務所まで連絡をしてください。
切手の貼ってある返信用封筒を送って下されば会報を送ります。

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「憩いの広場」


◎場 所:わかくさ家族の会事務所
    (岩崎ビル203号室)

◎開催日:水曜日・木曜日
    (11月5日、12日、13日、19日、20日、26日、27日、)
◎時 間:午後1時から



◎第81回9月9日発達障がい者親の会報告

発達障がい者親の会は今年度から、年間3回になり、参加者も少なくることが予想さ
れましたが、9名の方が参加されました。初めての方が3名参加されて、とても有意
義な話し合いができました。
最初に司会の橋本理事長から、発達障害の歴史から現在の状況について詳しく説明し
てもらいました。知的障害を伴う発達障がいから、現在の高機能発達障がい迄、様々
な経過をたどり現在に至っています。詳しい話は省略しますが、発達障害は脳の癖で
あり脳の個性や多様性であるとの考え方が一般的なりつつあります。
しかし現在問題になっているのは、発達障がいを伴う精神疾患です。統合失調症や双
極性障害、うつ病や強迫性障害や適応障害などの精神疾患と発達障がいが一緒になっ
ている場合が問題なのです。症状的にはとても複雑になっているように見えますの
で、家族は非常に苦しみます。丁寧に様子を聞いて判断すれば、それほどではないの
ですが、誤解される原因でもあります。

今日の話し合いは、その点を踏まえて話し合いができればいいと思って話を進めまし
た。いくつかのエピソードを紹介し報告をしたいと思います。
Aさん31歳の息子で、結婚しており3人の息子がいます。4年前に発達障がいと診断されていて適応障害もあり2年間休職した。大学を卒業してから職場で上司との関係が悪化して転職を繰り返し、双極性障がいと診断された。仕事に戻り1年になるが服薬管理が難しい。暴言や暴力的な行動もあり家族が困惑している。
→ 薬の調整、服薬が大切です。発達障害がプラスされているので症状が複雑になっている。発達障害については発達障害プログラムに参加して、本人の自覚を促すのが必要です。
Bさん32歳の娘さん。発達障害はグレーゾーンで、発達にデコボコがあり双極性障害も境界状態で、就活で体調を崩すも3〜4年会社勤務をする。2年前一人暮らしの準備中体調を崩し、双極性障害と診断され服薬する。幼少時より成長は遅く感じた。友人関係は普通だが友人についていくタイプ。
→ 双極性障害はそれほどではないので、服薬して落ち着いてくると、発達障害はあまり強くないので仕事はできる。ストレスが強くかかると症状が強く出るタイプなので、その時は入院して薬の調整をしてもらうと改善する。
Cさん27歳息子さん、就職して3年経過して仕事は順調。帰省した時眠れないとの事だったが、6月に訪問した時は解消していたので、原因は病気以外であったのでは?
  51才娘さんは発達障害を伴う統合失調症で、一人暮らしをしているが、不満が多くいつもイライラしている。ストレスに弱く訪問看護は週5回来ている。
→ 人との関わり合いが少ないのではないか。デイケアなどを利用して、人との関わり合いを多くする。定期的に会話する機会を増やす。
Dさん息子さん。絵を描く仕事をしているが、自分でしかできないことが多く、一人でいたい時がるし、一人での生活は大変なときがある。グループホームも考えたが、どうしたら良いか悩んでいる
→ 一人は気楽でいいし、見守るようにしていけばいいと思う。
Eさん娘さん。退院後問題なく過ごしていたが、最近になって薬の副作用が出ていて、夜よく眠れてない。最近あまり外に行きたがらない。
→ 薬が合わない可能性もあるので、薬の調整を主治医に相談してみてはどうだろうか。
Fさん 息子さん。小さい頃よりおしゃべりなのでADHDの可能性がある。個人競技は得意だが集団でやる協議は好きではない。一人暮らしをしているが、人との会話がないので、どこか行くところがあれば行かせたい。精神疾患の当事者が 集う場所があればいいなと思う。
→ 作業所は入居者を選んでいることが多い。特にADHDの子は何かと理由を付けて断られることが多い。就労にすぐ繋げられる人を選んでいる傾向があるのではないか 。
Gさん 51才息子さん。一人暮らしをしているが薬が無くなっていたのを気が付かずに、そのままでしていたら妄想が出てしまった。作業所からおかしいと連絡があり気が付いた。今までアルバイトを探したが10件以上も断られ、A型作業所も断られて今は仕事がない。働いていないので、精神疾患の当事者の居場所が欲しい。
精神障がい者の約7割くらいは発達障害を併発していて、症状が見えにくくなってい
る。発達障害で、特にADHD の場合は解りづらい。わがまま、自分勝手、個人主義が
強い、などの性格のせいにされてしまうことで排除されること多い。どこの部分が発
達障害で、どこの症状が精神疾患なのか十分見極めて判断しないと排除の理論が優先
されてしまう。発達障害については知識や認識不足の施設のスタッフが多く、その対
応をもっと施設側で考えてほしい。精神障がい者が気軽に集える場所が欲しいです。
民間に頼るのではなく、行政主体でもっと考えてほしいです。




(詳細は会報8月号を参照してください)


 



 

 









 




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 2025年11月講演会のお知らせ 

 日 時:11月6日(木)午後1時〜4時 
 場 所:わかくさ家族の会事務所
 テーマ: 「精神疾患を持つ当事者への家族の対応」
 講 師:SSTリーダー 高森信子先生

◎ 9月 講演会報告
2025年9月講演会報告
「精神的な障害をもって生活することの病院への思い」
日 時:2025年9月3日(水) 13:30〜15:30
会 場:クリエイトホール 11階 視聴覚室
講 師:医療法人社団光生会 平川病院 院長 平川淳一先生 
                   精神保健福祉士 石橋さおり氏

連日の猛暑にもかかわらず、45人の参加者が集まりました。
平川先生は講演会の始め、「・・・病院への思い」という講演タイトルについて、病院側の自分が話すのは一体・・と躊躇されたご様子でしたが、精神障害者家族の思いをしっかり受け止めて欲しいというメッセージだと思ってお話しします、とにこやかにお話を始められました。
幼少のころから病院を遊び場のように出入りし、患者さんや病院スタッフに可愛がられ親しんで育ったそうです。こうしたことからかお話の随所で、ずっと近しい存在である患者やその家族の思いを大切に、より良い精神科医療をめざしておいでなのだなと感じさせられました。
講演会のおもな内容は、次の通りです。
1.前半:新たな地域医療構想と精神科医療(平川先生)
2.後半:精神障害にも対応した地域包括ケアシステム〜八王子市の取り組み(石橋氏)

1. 新たな地域医療構想と精神科医療
(1)日本の人口減少と高齢化
日本の総人口は2070年に9000万人を下回り、高齢化率は38%台に達する一方、生産年齢人口は約52%まで低下すると予想されている。
 2040年頃までの長期予想では、2040年に生産年齢人口が6000万人を切り、認知症患者は802万人、2042年には高齢者人口が3935万人とピークに達する。
こうしたなか世帯構造も変化しており、65歳以上の高齢者がいる世帯では、単身者、親と未婚の子どもの世帯(精神障害者とその家族の多くがここに属するとみられる)の比率がともに増加。後者は令和3年時点で20.5%を占める。

(2)精神医療をとりまく環境
 精神疾患による入院患者は減少傾向にあり、令和2年で28.8万人。うち約半数が医療保護入院患者であるが、平均在院日数は減少傾向、病床利用率も低下している。また入院患者総数のうち5割以上が65歳以上。なかでも75歳以上の伸びが目立ち、とくに長期入院患者で高齢化が進行している。疾患別では統合失調症が最も多いが、人数自体は減少している。入院患者が減少する一方で、外来患者は増加しており、令和2年時点で586.1万人。入院患者に比べると65歳未満が多い。しかし外来全体の年齢構成をみると75歳以上の増加が著しく、高齢化は否めないが、それ以下の年齢帯でもそれぞれ増加傾向にある。
症例は、気分障害(躁うつ病含む)、神経症性障害、ストレス関連障害および身体表現性障害(身体症状が気分に大きく左右されるもの)。その他の精神および行動の障害が目立つ。気分障害・発達障害・認知症、また身体合併症のある患者も増加している。

(3)新たな地域医療構想のなかの精神医療
令和6年12月3日、新たな地域医療において精神医療を位置づける場合の課題等に関する検討プロジェクトチームが設置された。(2)で触れた精神医療の環境をふまえ、2040年頃をめどに「入院医療中心から地域生活中心へ」という精神医療福祉施策の基本方針を実現するには、精神医療提供体制の確保・整備が重視される。
 まず大きな課題は、精神障害者等が地域の一員として、安心して自分らしい暮らしができるよう「精神障害者にも対応した地域包括ケアシステム」(略称:「にも包括」)を構築し、重層的な支援体制を整備することである。同チームでは、以下のような目標が課題として設定されている。
 ・病床の適正化と機能分化
2040年頃を見据えると、精神病床の高齢化進展に伴い、入院患者数の減少・病床利用率の低下がさらに進むと予想される。病床の適正化とともに、機能分化を進めることも検討されている。機能分化とは、病状を急性期・救急・慢性期・依存症・認知症など機能区分ごとに、それに応じた必要病床数を決め、地域に割り振るというもの。さらに現在と将来の病床機能、診療実績をデータ化し、協議・検討できるようにする
 ・一般医療との連携強化
  精神科外来患者が増加傾向にあることから、救急を含む一般医療との連携強化と外来と在宅医療の提供体制を整備する。
 ・協議会の設置
新たな地域医療構想の在り様を各地域で検討するため、自治体内の関係部局の連携とともに、一般医療を含めた地域の関係者による協議を推進し、精神医療を含む地域の医療提供体制について包括的検討を行う
 ・「にも包括」の考え方との整合性重視、保健・介護・福祉分野との連携を強化してゆくこと

2.「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」〜八王子市の取組み

 (1)「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」とは
平成16年、精神保健医療福祉施策の改革ビジョン「入院医療から地域生活中心へ」が打ち出された。さらに同29年には、障害のあるなしに関わらず、全ての人が地域で自分らしく生きられる共生社会を目指すという理念のもと、「精神障害にも対応した地域包括システム」(以下:「にも包括)」の構築方針が示された。
精神障害の程度に関わらず、医療、障害福祉・介護、住まいの問題、社会参加(就労など)、地域の助け合い、教育などが、市町村など自治体と関係各機関の連携によって提供されることをめざす。
これは新たに創出するものではなく、もともと高齢者福祉のための地域包括ケアシステムを、精神障害者も含めたケアシステムに再構築するというものである。これまで各地域で構築されてきたシステムを援用・拡大してゆく。
その背景には、精神科への入院患者が減少する一方で、外来患者が年々増加し、通院・加療しながら地域で生活する人が増えつつあるという実態がある。
もはや精神疾患は全ての人にとって身近な病気であり、平成25年から5大疾病の一つとして医療計画に入っている。しかし症状や治療内容、どのように生活ができるのかなど、情報が少ないために不安に思われやすい側面があるため、今後は広く普及啓発することが重要と思われる。
(2)なぜ精神障害にも地域包括ケアが必要なのか
・平成24年度の調査によると、1年半以上の入院患者のうち、退院困難とされるのは約85%で、その三分の一が退院後の住宅・生活面での支援がないと難しいという
退院しても、約4割が1年以内に再入院しており(平成29年データ)、精神科3病院の調査で、包括サービスが必要とされ退院した重症者のうち、居住地域でサービスを利用できたケースは33%という結果も出ている(2015年データ)また、日本の世帯構造や共同体の変化、個人・世帯の抱えるさまざまな生き辛さの問題や、制度の狭間にいる人、自ら相談に出向き支援を求めることができない人などがいる。これらの人々を掬いあげて支援につなげることが支援側の注意すべきことだろう。
・市町村では生活に関するさまざまな相談に応じる窓口があるが、令和2年度の調査によると、相談の背景に、精神障害ではないが精神保健(メンタルヘルス)に関わるさまざまな問題があると感じられるという結果が出ている。これまで精神障害とメンタルヘルスは別枠で捉えられてきた感があるが、精神障害にも目を向けることでメンタルヘルスへの支援が充実し、それが当たり前のように精神障害へのサポートにつながれば、という考えがあるのではないか。
広く住民のメンタルヘルスにも対応し、理解を深め適切に早期介入することで問題が複雑化したり、病気が重症化したりすることを防ぐことができる。

(3)地域共生社会をめざす
例えば道路の段差をなくすことで、車椅子の外出がし易くなるように、障害が障害でなくなるような支援も重要。これは地域の力に負う所も大きいだろう。
ひとりひとりの困りごとに対応しつつ、それを地域で共有することを目指す。

(4)八王子市の取組み
・今までの経緯
「にも包括」のコンセプトができる以前の平成28年、八王子市精神障害者早期訪問支援事業を開始。未治療・治療中断中の精神障害者とその家族が対象で、精神科病院が派遣する精神保健福祉士、保健所保健師が訪問し面接、支援していた。
事業参加病院の医師と多摩精神福祉保健センターがサポートに入って定期的に会議を行う相談体制ほか、年1回の運営会議では保健所・精神科医も参加しての協議を行っている。福祉部(障害者福祉課・福祉政策課)と保健所が連携して担当しており、福祉部内に設置される自立支援協議会や保健所の様々な会議体には、行政だけでなく医療・福祉に関わる事業体の職員も参加。
ただ、「にも包括」は、多様な支援を「包括する」ものなので、特定の部署だけで対応するのは本来の意味でない。むしろ市役所のいろいろな担当部署が、横串を刺すような形で率先して連携システムを構築するのが望ましい。
・「八王子まるごとサポートセンター」(通称「はちまる」)
令和3年、重層的支援体制整備事業「八王子まるごとサポートセンター」(社会福祉事業)スタート。
これまで高齢者・障害者など分野別に分かれていた相談窓口を一本化し、身近な相談を受けて専門機関へつなぐための連携事業。現在市内13カ所にあり、年齢・性別・内容 を問わない相談窓口。
はちまるが受けた相談のうち、精神疾患・メンタル不調・引きこもり等のメンタル問題について早期に支援につなげるものとして、八王子市医療福祉連携型早期訪問支援モデル事業が立ち上がった。医療機関から精神保健福祉士をはちまるへ派遣し、福祉専門家と協力して対応している。

・「にも包括」ワーキンググループ「あるね八王子」
 令和4年、包括ワーキンググループ「あるね八王子」が設置された。八王子市は医療機関のみならず福祉関連事業所などの社会資源が多いことから期待をこめての命名かも?
令和5年、厚労省「にも包括」構築支援事業に参加、広域アドバイザーを選定し助言・支援を受けることに。モデル事業は24年10月より開始。地域の相談窓口に医療機関が協力して相談機能を強化するというもので、ようやくにも包括の入り口にたどり着いた感がある。

・相談のさまざま
保健所の早期訪問支援、モデル事業「はちまる」ともに、相談者は50代、次いで40代が多く、引きこもりに関する相談が目立つ。長引く引きこもり問題で親が歳をとり、対応しきれなくなっているというのが背景にあるのではないか。保健所の方では、奇行、暴言・暴力など医療的介入を必要とする事例が多い。
(詳細は10月会報を参照)


















統合失調症、大人の発達障がい、双極性感情障害(躁うつ病)などの家族相談
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