持続可能な社会実現のため、私たちは行動で地球を支える
環境保全が旗じるし
川越環境保全連絡協議会は、1973年(昭和48年)に「川越公害防止担当者連絡協議会」として発足し、1990年(平成2年)に今の名称へと改名をし、活動を続けています。
私たちの環境保全協議会活動について紹介します。
日 時
| 2025年2月18日(火)
|
場 所
| ウエスタ川越
|
参加者数
| 31名
|
内 容:【地中熱エネルギーの利用】と【災害時の井戸水の利用】
第1部【地中熱エネルギーの利用】
講 師:埼玉県環境科学国際センター 主任研究員
地中熱エネルギーの基礎知識、埼玉県における利用の可能性について解説。
地中熱ヒートポンプの仕組み、埼玉県における普及状況などを説明。
地中熱利用のメリット(高効率、安定供給、CO2排出量削減など)と注意点(地層の種類、地下温度など)を提示。
埼玉県における熱源マップの作成や、地熱の実証試験結果(熱の取りやすさ)、農業分野への応用事例などを紹介。
第2部【災害時における井戸水の有効利用】
講 師:埼玉県環境科学国際センター 主任研究員
能登半島地震における七尾市での支援活動の経験から、水道機能麻痺と市民生活への影響を解説。
七尾市における給水支援の課題、(給水能力不足、弱者支援の困難さ等)を提示。
断水地域で井戸水を生活用水として提供された事例を紹介。
井戸水提供における助け合いの重要性と、地域の信頼関係の希薄化による課題を指摘。
災害時協力井戸制度の可能性と、課題(登録件数不足、認知度不足、所有者の懸念等)を解説。
第3部【「ゼロエネルギービル」地中熱全館空調の事例】
講 師:倉沢建設株式会社 代表取締役社長
自社社屋の地中熱エネルギー導入事例より、環境建築の戦略的意義と具体的な戦術について解説。
ゼロエネルギービル(ZEB)に向けた取り組みや、地中熱エネルギー導入における課題と解決策などを紹介。
川越の地域特性を活かした地下水熱エネルギーの活用。
地中熱導入による省エネ、BCP対策、生産性向上について説明
第4部【地中熱の農業利用、工場活用の事例】
講 師:埼玉地中熱エネルギー推進機構SGA会長
地中熱利用技術の様々な事例について、具体的なデータや導入効果を交えながら解説。
農業分野や公共施設における地中熱エネルギー利用の有効性について説明。
費用対効果の高いシステム構築に取り組み、特許技術「ヒートクラスター」による高効率化を実現し、初期投資を抑制することが可能となった過程を説明。
まとめ
今回の新春講演会では、「地中熱エネルギーの利用」と「災害時における井戸水の有効利用」という2つのテーマを通じて、普段は意識しにくい足元の身近な資源やエネルギーを改めて考える機会となりました。
地中熱エネルギーについては、カーボンニュートラルの実現やエネルギーコストの削減、新たな事業機会の創出といった観点から非常に有望な選択肢であることに気づきを得ることができ、先進的な導入事例や技術革新について知ることができたのは大変有意義でした。
また、災害時において、井戸水は生活用水を確保する上で有効な手段となり、災害に強い地域社会を構築するためには、平時からの備えが重要であることをあらためて痛感しました。
身近な資源やエネルギーを有効活用することで、持続可能な地域社会の実現に貢献できることを実感した講演会でした。
日 時
| 2024年10月22日(火)
|
場 所
| 埼玉県環境科学国際センター
|
参加者数
| 7名
|
内 容
@【出前講座受講】
講演タイトル:気候変動によって変化する地域環境を予測するには?
講 師:埼玉県環境科学国際センター 温暖化対策担当 技師
地球温暖化は、人間の活動による温室効果ガスの増加によって地球の平均気温が上昇する現象です。真鍋淑郎氏の研究により、CO2濃度の増加が地表温度を上昇させることがシミュレーションで立証されました。埼玉県では、大雨や雷、ひょうが自然災害の大部分を占め、近年では1時間雨量50mm超の降水や猛暑日が増加しています。将来的には、年間平均降水量は減少するものの、大雨の強度と頻度が増加し、水害リスクが高まると予測され、対策として温室効果ガスの排出削減「緩和策」と、避けられない影響に対する「適応策」が必要です。企業にとっても気候変動はリスクですが、脱炭素経営は競争力強化やコスト削減などのメリットもあります。現行の政策ではパリ協定の2℃目標達成は困難であり、地域や企業が一体となって気候変動対策を進めることが求められます。
A【生態園の視察】
総務・学習・情報担当:埼玉県環境科学国際センター 樹木医
生態園の見学では、昭和30年代の県東部地域の「里山」を再現した空間を体験しました。2.2ヘクタールの広大な敷地には、雑木林や竹林、水田、ため池などが整備されており、明るい場所、暗い場所、乾いた場所、湿った場所を作ることで、様々な生物が生息できる環境が整えられています。確認された生き物は、鳥60種、トンボ38種、蝶81種類に及び、生物の多様性を実感しました。また、竹害や里山の手入れ方法、日本と海外の管理方法の違いについても学びました。見るだけではなく、触れることや匂いを嗅ぐ体験を通じて、自然との関わりを深めることができました。
B【展示館の視察】
展示館の見学では、地球環境や持続可能な生活について多くの学びを得ることができました。巨大なドームシアターを通じて地球環境問題を視覚的に体験し、エコドライブやCO2削減、ゴミやリサイクルに関するクイズを通じて、日常生活が地球環境に与える影響について理解を深めることができました。
まとめ
埼玉県環境科学国際センターにて、企業に求められる課題である脱炭素(カーボンニュートラル)、循環型経済(サーキュラーエコノミー)、生物多様性(ネイチャーポジティブ)と持続可能な社会経済の形成について、講演と体験型学習を通じて深く学ぶことができました。実際に自然環境に触れ、視覚的な展示や体験を通じて、環境問題の現実を肌で感じることで、地域や企業が一体となって気候変動対策を進めることの重要性をより強く実感しました。
日 時
| 2024年7月12日(金)開会13:50 閉会16:45
|
場 所
| ウェスタ川越 会議室1・2
|
参加者数
| 47名
|
主 催
| 川越環境保全連絡協議会・川越市・
エコアクション21地域事務局さいたま
|
後 援
| 川越商工会議所
|
内 容 :持続可能な未来を共に創る環境経営とSDGsの勉強会
@「2050年脱炭素社会の実現に向けた川越市の取組
〜川越市 環境政策課〜
令和6年3月に第三次川越市地球温暖化対策実行計画(区域施策編)の改定が行われたことが説明された。改定は、これまでの計画の継続性を保ちつつ、「パリ協定」や国の「地球温暖化対策計画」「小江戸かわごえ脱炭素宣言」の新たな基準等を踏まえ、地球温暖化対策を推進するために行われ、川越市の将来像や具体的な数値目標、重点プロジェクトについて説明があった。
A 環境経営・SDGsの取組事例紹介
〜瀬味証券印刷株式会社 埼玉工場〜
社名である「証券印刷」は書籍などの印刷物ではなく、通帳や証書など「お金」に関わるものを意味し、近年では入試問題などの機密を含む印刷物も手がけている。SDGsの取り組みは、グリーンプリデングの認定を受け、製品にGPマーク(環境ラベル)を表示することができ、新河岸駅付近の清掃活動やサッカー教室をCOEDO KAWAGOE FCとのコラボ開催や、余剰在庫用紙を保育園・幼稚園に配付し「おえかき」に使ってもらう取り組みも好評を得ている。
B 環境経営・SDGsの取組事例紹介
〜トーヨーケム株式会社 川越製造所〜
川越製造所ではグループのコア素材の一つである樹脂(ポリマー)をベースにした製品を生み出している。2018年より省エネ活動に取り組み、省エネモデル建屋(QB棟)から始まった省エネ活動も川越製造所へ全体に広がり、現在はグループ全体の省エネ活動を牽引するまでに成長し、その間2回の省エネ大賞も受賞した。今後の取り組みとして、自社で培った省エネのノウハウを生かし、省エネ推進支援ビジネスの事業化を進めている。
C 講演 「地域企業協働による脱炭素社会実現に向けた取組」
〜講師:中口 毅博〜
【協同での取組事例紹介】
共同出資・設置:市民団体や生協が主体となり、太陽光発電装置を市民が共同で負担し、屋根の提供者と共同で運営する取り組み。
廃材の排出とサーマル利用:未利用間伐材や住宅解体材などの廃材を木質チップ化し、燃焼によって得られる蒸気をクリーニング工場や発電施設へ送る取り組み。
省エネ診断:診断員がエネルギー使用機器の使用方法を調査し、省エネ機器導入の提案を行う取り組み。
廃棄物の共同回収:オフィス町内会の会員排出事業者のもとに回収事業者が回収便を運行し、古紙を回収することでコストダウンを図る取り組み。
これらの取り組みを通じて、地域全体で脱炭素社会の実現を目指していることが発表された。
D 地球温暖化対策・企業のお悩み座談会
【座談会の内容】
SDGsを実現した具体的な社会像のイメージが湧かない。
建築資材として木材を採算が合わなくても使用することの価値について。
住民とのコミュニケーションが企業価値を高める。
地域連携のアプローチ方法。
従業員へ当事者意識の持たせ方。
【会場での挙手による調査】
年賀状の実態調査。
紙機密書類の処分方法(焼却、リサイクル)。
企業PRにSNSを利用しているか。
まとめ
参加者のアンケート結果から、多くの参加者がセミナーを参考になったと回答し、特に環境経営の具体的な活動や取り組み事例に関心を示していました。しかし、事前にまとめてあった課題のフォローが不足していたとの意見もいただいています。これらのフィードバックを十分に考察し、次回のセミナーに反映させることで、より充実した内容を提供できるよう努めます。
日 時
| 2024年6月21日(金)、22日(土)
|
場 所
| 伊那食品工業株式会社(長野県伊那市)
|
参加者数
| 13人
|
内 容 : 「人を大切にする経営」とは?
- @「年輪経営」
- 急成長は敵、ゆっくりとした成長の方が、課題解決ができる
- 会社の価値は永続することであり、だんだん会社が良くなることは、社員の幸せにつながる
- A「年功序列」
- 会社が目指す「いい組織」とは、「会社は一つの家族」というもの家族とは、最小の単位組織であり、お互いに協力しあっていくものであるから
- 年功序列で和を保つ(入社時に説明する)
- 性善説に基づくマネージメント(会社の備品を家で使っても良く、帳簿【資産台帳】もない)
- 会社負担でがん保険に加入
- 社員旅行は国内外を交互に実施
- B「いいものを使って、いいものを作る」
- 研究開発型企業で1割の社員が研究職
- 「安全・安心」のための「品質」を研究
- たくさん売るより、きちんと売る
- C「地域社会との共存」
- 会社と地域が一体
- 朝、出勤時、右折入場しない
(右折による渋滞で周辺地域の皆さんに迷惑をかけないように、迂回して会社に入場)
- 手づくりのガーデン
(「働く社員のために緑のある職場環境を」という思いで整備)
- 朝、自発的な社員による掃除
- みんなでやることを大切
- 地域の方も自由の入場可能
- Dその他(視察施設)
- 「かんてんぱぱガーデン」 本社、北丘工場を併設
日 時
| 2024年2月16日(金)
|
場 所
| ウエスタ川越 活動室1
|
参加者数
| 19人
|
内 容
- 第1部講演
- 講演名:埼玉の魅力って何だろう?〜講座を通して埼玉の魅力を再発見〜
- 講 師:埼玉県 県民生活部 県民広聴課 魅力発信担当
- 1.埼玉県の誕生
- 2.埼玉県ってどんな県
- 3.埼玉県の魅力
- 4.注目度上昇中!?
まとめ
一般的に魅力度が低いとされる埼玉県ですが、多面的な魅力をこの講演を通じて知ることができました。歴史、経済、自然、グルメ、観光スポット、文化などの視点から埼玉県の魅力が紹介され、特に地元のグルメや観光スポット、ゆるキャラなど地域色豊かなお話しを、和やかな雰囲気でお聞きしました。さらに、「埼玉県が発祥の地」である様々な事実は、埼玉県の歴史的な側面として改めて認識することができました。映画「飛んで埼玉」のヒットや渋沢栄一の新1万円札デザイン採用など、埼玉県の注目度が上昇している状況も興味深く、埼玉県の更なる発展に期待が持てる内容でした。
内 容
- 第2部講演
- 講演名:災害への取り組み
- 講 師:国土交通省 関東地方整備局 防災室
- 1.我が国が抱える災害リスク
- 2.関東地方整備局の防災体制
- 3.近年の災害対応状況
- 4.災害協定・企業BCP
まとめ
地震と水害についての説明は、日本の地理的なものから避けることが難しい課題として、日頃の備えが重要なことを強く認識しました。また、関東地方整備局の防災体制やTEC-FORCEの活動、災害対応状況の説明は、報道では知る事のできない、重要な活動を知る機会となりました。さらに、地域の建設企業との防災協定やBCP認定などの取り組みは、民間も含めた災害対策の必要性が示され、講演を通じて災害対策の重要性とその取り組みについての理解を深めることができました。
日 時
| 2023年11月11日(土)、12日(日)
|
場 所
| ウエスタ川越
|
入場者数
| 14,000人/2日間
|
内 容
- 川越環境保全連絡協議会会員事業所パネル
- 2023年環境経営SDGsセミナー取組事例紹介
- 会員事業所の環境保全に関する掲示物
- 会員事業所のカタログ及びCSR報告書
- アンケート調査の実施(計200名)
- ロケットと一緒に写真撮影と将来の夢
- 会員企業募集案内チラシ
概 要
今年も「2023かわごえ産業フェスタ」皆様のご協力のもと無事終えることが出来ました。2日間とも雨は降らなかったものの気温が12℃前後と肌寒い気温でした。来場者数も去年より多かったように思えます。今回も去年と同様出展スペースが大きく出展物及びカタログ・粗品の提供等又は、設営準備・お客様対応含め皆様には大変ご苦労お掛け致しました。役員の方・顧問の方・川越商工会議所担者様有難うございました。
日 時
| 2023年9月28日(木)
|
場 所
| 株式会社シーエスラボ 館林本工場
|
参加者
| 11名
|
内 容 : SDGs推進に向けた取組み
- @環境への配慮
- 2021年12月 ISO14001の認証取得
- 太陽光発電システムの導入
- 地中熱利用空調設備の活用(食堂に地中熱利用空調設備を設置)
- A農福連携の推進
- 2017年に耕作放棄地を借りて、小さな苗を植えるところから始めたボイセンベリー(キイチゴ属の交雑種の一つ)の栽培は、毎年収穫量を増やしている。
- B地域名産品を使用した化粧品の開発
- 館林市の名産ボイセンベリーを化粧品の原料化し、地域創生の取組みとして、ご当地化粧品の開発・販売をしている。
- 地域名産品の知名度をアップさせることで、地域経済の活性化に寄与している。
☆舘林産ボイセンベリー濃い化粧品
☆館林産ボイセンベリー生絹手練り石鹸
- C地域貢献
- 令和元年度文化庁「日本遺産」に認定、「館林里沼」の沼辺文化のPRのため、2019年に名産ボイセンベリーを使用したかき氷を商品開発し、6次産業化を推進。
- 館林里沼の沼辺文化を工場建屋に反映し、館林らしさを演出。
- Dその他
- 厚労省の「もにす認定」を取得
障がい者雇用に関する優良中小事業主に対する認定制度で、厚労大臣が認定する。「もにす」とは、「共に進む」という言葉に由来しており、企業と障がい者が共に明るい未来や社会に進んでいくことを期待し、名づけられた。
- 「学生が認定するSDGs社長賞」を受賞
社長チップス株式会社が、地域活性化や中小企業への関心を増やすことを目的とした「社長と若者がつくる未来ニッポンプロジェクトの第一弾
- 群馬県のモルック団体「Find LAND」の第1号認定
モルックとは、フィンランドのカレリア地方の伝統的なゲームを元に、1996年に開発されたスポーツで、老若男女、障がい者も含めた人たちが同じフィールドで楽しめるスポーツ。日本モルック協会では、世界大会の日本での誘致・開催、パラリンピック種目への採用を目標に掲げている。
環境保全活動やSDGsの取組で持続可能な社会を目指す
川越環境保全連絡協議会
〒350-8510 埼玉県川越市仲町1-12 (川越商工会議所内)
☎ 049-229-1810
℻ 049-225-2101